【近況】砂の海を駆け抜けてブラザビル
ドリシーから5日間かけてコンゴの首都はブラザビルに到達。4日間は未舗装路が続いて死にそうだった。砂の海にタイヤを取られて毎日こけていた。砂、砂、砂、砂さえなければ未舗装路でも走れるのだけど。これだけの未舗装路が残るコンゴ共和国は独立してから何をしていたんだか。体調は快復して、食欲もチャリダーなみに戻ってきた。
・ビザが取れるか取れないか。
貢ぎに貢いだアフリカ西海岸のビザも残るは二つだけど、この二つが手ごわかった。まず、DRコンゴのビザが、「居住者しか発行しないぞ」とまさかの門前払い。それでもシェフ(ボス)と話をすると、「次に行くアンゴラビザが取れたら出してやってもかまわん」と。そういうことでアンゴラビザの取得を試してみる。自分はほぼ諦めていたけれど、同行している相方のチャリダーの頑張り100%で申請までこぎつけた。ビザが発給されたら嬉しいのだけど。
アフリカも9ヶ月、ブラックアフリカも7ヶ月経ち、いよいよアフリカ疲れが出てきて嫌になって来ているから、上手くいかなかったら飛行機で中部アフリカを脱出したい。ここは何もないし、物価高いし、西アフリカより疲れる。この先は旅の神様が運命を握っている。アンゴラとDRコンゴのビザが発給となって、「このまま西海岸を頑張って南下しなさい」と彼が言うなら頑張るよ。
・平和とチャリダー。
内戦が終ったコンゴは荒れ果てた町が多かったけれど、国としては落ち着いてみえる。だから、旅をするにも問題はなかった。奥地の集落を通り過ぎると、住人が総出で道端に立ったりするから面白い。未舗装路には泣かされたけど、楽しい旅だったので、いい記事がかけそうだ。平和になった国をチャリダーは颯爽と駆け抜ける。東ティモール、コソボ、シエラレオネに続いてコンゴも走ることができた。今は走れないイラクやアフガンなんかも、いつしか走れるようになるだろう。世界中を自転車で走れるようになることがチャリダーとしての願いかもしれない。
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・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載