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2017.06.19

カテゴリ : 語学

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なぜ安倍首相は「云々(うんぬん)」をでんでんと誤読したのか

 ♪でんでんでんでん、なんでやでんでんでん by 浜田ぱみゅぱみゅ。

 冗談は言うが、人間は誰だって間違える。誰かの間違いをみつけたら「よし、自分も間違っていい」と開き直ることが得策。それが首相ならなおさらだ。モルダーじゃないけど、首相もお疲れだったのかもしれない。些細なミスすら許さず、完璧な人間を追い求める。そうした理想を叶えてくれるのは、北の偉大なる将軍様というデストピアだけですぞい。

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・誤読

「云々(うんぬん)」はその他もろもろ、以下略のような意味で使われる。「云(うん)」という字は「伝(でん)」と似ている。だから誤読となった。でも、なぜ字形が似ている2つの音は違うのか。同じ「云(うん)」が入った「雲(うん)」という漢字もあるじゃないか。

その謎は伝の旧字体「傳」にあった。もともとは「専」の旧字体「專」が入る漢字だったが、新字体の採用によって簡略化。專が「云」に置き換わる。同様に「転(てん)」の旧字体も「轉」だったりする。元の字が違うので「云」を含んでいてもうんと読まない訳。

 この調子で「博」「縛」の簡体字を調べるも「博(表示できぬ)」「缚」だった。ワイチャイニーズピーポー。拡大して目を凝らしてみると、寸の上には「甫」が乗っている。でも、なぜか日本語では「専」に置き換わっている。博と縛に点がつくのは「甫」の名残なのか。この結果「専(せん)」と「博(はく)」「縛(ばく)」で読みのずれが生じている。

そもそも、雲のもとの字が「云」だった。簡体字では先祖返りしている。

云(yún 2)=雲の意味
运(yùn 4)=運ぶの簡体字。画数の少ない同じ音をしんにょうに乗せている。

ただし、同じ云を使う簡体字でもこちらは発音が合わない。

动(dòng 4)=動の簡体字

・連声

「云々(云云)」を「うんうん」ではなく「うんぬん」と呼ぶのか。これはアルファベット化すると分かりやすい。

云云→うんうん→unun
unun+n=un nun うん ぬん

言葉は話しやすいように変化していく。フランス語のリエゾンにも似た「連声(れんじょう)」という現象だった。「天王寺(てんおうじ)」をてんのうじと呼ぶのも同じ理屈。

・同じ理屈で

新字体の採用にあたり、旧字体から大幅に変更を加えた結果、横のつながりに気づきにくくなっている。

仮の旧字体が「暇」と同じ「假」だからこそ、仮も暇も「カ」という同じ音を持つ。だから「仮」の字は「反」「坂」「販」「版」「飯」といった字と同じ「ハン」という読みをしない。

囲の旧字体が圍であるから、相違、偉人、胸囲と全部同じ「イ」という読み方。

旧字体の廳は信じたいで庁になった。吹聴と官庁と同じ「チョウ」という読みになる。灯は燈だったので、「トウ」と読みがずれる。

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プロフィール



周藤 卓也(しゅうとう たくや)
旅人・写真家・ライター。1983年 福岡県生まれ。
2005年より自転車世界一周に挑戦、
2016年に達成。
GIGAZINE等に寄稿するライター業、
講演等を行いながら、
自転車旅行者向けの安宿を立上げるため準備中。

詳細なプロフィールを見る

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