チリ北部のゴーストタウンで一夜を明かす
ボリビアの「宝石の道」を踏破して入ったチリの北部は乾燥していた。人の気配どころか、虫一匹いやしない。このチリ北部は雨が降ることなく、乾いた砂漠が広がっている。日が暮れそうになったら、辺りを見渡して適当にテントを張っていた。
カラマを出て、アントファガスタへ向かう途中で、ゴーストタウンが現れた。興味をそそられたので、ここでテントを張ることにする。
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確かにここには街があった。その名残を感じさせる建物が立ち並ぶ。なのに何の気配も感じられない。乾いた場所が更に乾いた気がしていた。
テントを張る。
マイホームを手に入れたようで嬉しい。ただし屋根がないのだけれど。確実に道路から見られないので、安心して眠ることができた。お化けは出てこない。
砂嵐。
死の世界。
荒涼した大地にアスファルトの道が一筋伸びる。
チリ北部の砂漠地帯は走りごたえのある道だった。
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プロフィール
・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載