564 Bowen
裏技と思っていたら、狡猾な罠だった。と言う事でBowenを出る。ファームステイ先のオーナーが金の亡者であって。土曜日に確認した所で日曜日に仕事がなくて無駄足だった。その分のトランスポートコストを請求され、ちょい待てと抗議したら、逆切れされた。50歳はすぎているだろうに、喚き散らすその姿は十分で、それに金を支払う。彼女は、「自分は只のアコモデーションのオーナー」だと言い切り、仕事に関しては、「手助け」だと。車があればいいが、ない人に取っては彼女の仕事の紹介とトランスポートは必要であって。それがなければ、誰もこんな陸の孤島には寄り付かない。バックパッカーの用に定員を決めて仕事を管理すればいいのだが、欲望の赴くままに物事を進めていくから無理が出る。その無理を彼女は一切被らないから、ワーカーに全ての負担がかかる。よくもここまで自分本位に恥ずかしく生きていける物だと、理解できない。そんな事であり、先に進める。
トマトピッキング
結局、働いたのは全部で5日間だった。前回報告したマシンは一日だけで、後はバケツ片手にトマトをもいでいた。2日間はマシンと一緒のファーム。そこのバケツピッキングは統制が効かずルールもなくて、原始時代か関ヶ原の戦いか、無茶苦茶だった。そこの仕事が終わって別のファームで後2日間、働いたのだが、そこは統制と秩序があり文明社会だった。トマトが成っていなく稼ぐ事は難しいが、明らかに空気がいいそのファームで後少し働きたかった。でも文頭の通りであって、それに耐える気力もなく抜ける。
ファームワーク
ここから北に上がりケアンズ、そしてダーウィンを目指す。
ノーザンテリトリーのキャサリンまで進み、フライトのまでの時間次第では働くかもしれないが、その可能性は低くファームワークはここが最後だろう。メロン、スイカ、コーン、ワイングレープ、テーブルグレープ、パイナップル、パッションフルーツ、ドラゴンフルーツ、そしてトマトと色々な作物と触れ合った。無計画に転々とし稼ぐという目的では浪費している気がする。だが将来、家庭菜園位の規模だと思うが、自給自足に近い生活を夢見ているから、これらの経験はきっと糧になるだろう。旅の途上でまた巡り合わせれば、どこかの畑で汗を流したい。
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・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載