ただ列に並ぶだけでも苦労する国もありまして・・・。
タイのバイクタクシーを待つ列。
台湾の行列のできる店。
ちゃんと列を作ることのできる国は旅もしやすい。
ただ海外では列に苦労することもある。
・ジンバブエ
スーパーのレジに並んでいたら前の人のカートで身動きがとれない。自分さえ良ければいいという人がいる。そのカート邪魔にならない通路に動かした。その隙に青年が割り込む。自分さえ良ければいいという人がいる。文句を言うがヘラヘラと笑っていた。更に女の子も割り込んでいた。「ダメよ、こんな大人になっちゃ」と優しく諭した。
列に並んだが最後尾が分からない。そういう時は「ここが最後ですか?」と私は聞く。でも、世界にはそんな人ばかりではない。確認しない自分を責めるのではなく、分かりにくい相手を責める人がいる。
・マレーシア
ディスカウントストアのレジで学生くらいの子が前にいた。その友達が列に割り込む。「並んでるんだから割り込みすんなや。どうしても急ぐなら2人の商品を一緒に会計」と文句を言うが「別にいでしょ」とかなり反抗的だった。こっちもイライラするので「見てただろ、あいつらどうなってるんだよ~」と後ろの人に同意を求める。欧米人が良くする諦めのポーズで肩をすくめた。いきなり振られた後ろの男性も苦笑い。そんな空気を察してくれたのか、結局は2人で一緒に会計した。バーカバカ。
・中国
「ここに来なさいよ」と自身の前を指差す。天安門広場が描かれた赤いパスポートを持った女性は列の割り込みを促した。それを見てズカズカと前へ向かう女性。ふざけるなと思ったので体を張って邪魔をした。嫌な空気を察したのか、2人とも引き下がる。そのまま無茶するなら絶対文句を言っていた。タイのチェンマイにおける空港の出国審査だった。ぶっちゃけ2列縦隊の隣の列だったので、こちらには何も影響はないが、見て見ぬふりもしたくなかった。
ぶっちゃけ中国の人は信用できない。信用しない。
北京駅には自動券売機があった。列に並ぶが後ろのおばちゃんが前に前に体を乗り出してくるので。割り込みされないように彼女の前にわざと立ったりとプレッシャーを与えていた。券売機は人民カード(身分証)がないので使えなかったけれど・・・。
・モンゴル
中国からモンゴルに往復した。中国に戻る際のモンゴルのイミグレーション。朝一だったので一気に人が流れこんだ。でも、みんな列に並んでいた。列も動いていた。それなのに横から入る人がいる。入国審査のブース前には柵があった。一部の人は列に並ばず柵の前からしれーっと割り込む。小さな子どもいる家族連れは仕方ない。だが、私の前に割り込んだのは男だった。割り込まれないようにプレッシャーは与えていた。次が私の番。でも、ブースが空いたのに気づかず、その隙を見た彼に押しのけられた。割り込んだ彼が係官にパスポートを差し出す。呆然。だが、すぐに怒りが湧いてきて私も乗り込んだ。「割り込んできただろう」と係官からパスポートを回収し彼に突き返す。反撃されるなんて頭に無かったろう。彼はたじたじとなって引き下がった。
この時ばかりはのっけからイライラしていた。というのもこの国境は徒歩で越えられない。それなのに公共の交通手段もない。乗り合いのジープを捕まえた。お金も払った。でも、ちゃんと送り届けてくれる保証もない。置いてけぼりになったらどうしようと焦っていた。
・インド人
空港のチェックインの列に並んでいた時の後ろがインド人がいた。ぴったしと背後をとられる。彼の熱が伝わってきて心なしか背中が温かい。もう、インドの癖なんだろうけど・・・。
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・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載