人と人との距離が近かったアフリカの旅 – 自転車世界一周チャリダーマン

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2017.10.31

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人と人との距離が近かったアフリカの旅

そもそもアフリカを旅をする人ってあまり多くない。それなのに私は自転車で乗り込んだ。観光地でもない田舎にもドンドン入っていく。その結果、いつも注目の的だった。外国人は珍しがられた。

ギニアの首都コナクリの街を歩く。5人の若者が地べたに座っていた。隣を通り過ぎると、
「シノワ(中国人)」
「ジャポネ(日本人)」
「ボンジュール、サバ(こんにちは、ご機嫌いかがですか」
「コンニチハ(こんにちは)」
「ビエン、ビエン、イスィ(こっちこい)」
と、それぞれが気の向くままに声をかけてくる。ふと足を止めると拳を前に出して挨拶を迫る。拳と拳をごっつんこ。めんどくせぇー。

ちっちゃい子を泣かせたことも何度かある。私と彼らでは肌、髪質、目の大きなんかが違う。そんな初めての異邦人が怖かったようだ。何もしてないのに目が合っただけでギャン泣き。くりくりとした大きな瞳から大粒の涙があふれだす。「おじちゃん、悪い人じゃないよ~」と愛想よく手を振るが通じない。嫌よ嫌よと警戒が解けない。だけど、たいてい周りの大人は笑ってくれる。母親も一緒になって笑っていた。

ちっちゃい子以外でも珍しいことには変わりない。ふと立ち止まると大勢の人たちが集まってくる。アフリカでは囲まれてばかりだった。男や子どもが多し。詰まり詰まった身体からムンムンとした熱気が伝わってくる。

西アフリカで友人と旅していたときは、さながら暴行現場のようだった。遠くから見るとトラブルのようにしか見えない。ヒヤヒヤしながら近付くが、友人はケロッとした顔で地元民とコミュニケーションを取っていた。珍しいだけであって、別に危険というわけでも無かった。集まってきた子どもたちを従えて、写真を撮らせてもらうこともできる。

立ち去るときには「はいはい、ちょっとどいてね」と集団の海をかき分けて道を作っていた。海を割ったモーセの気持ちになれる。

だからといって、神様のようにもなれない。毎日のように繰り返されると「何が楽しいんだテメーら、集まってくるな」とイライラが爆発することがあった。そうすると彼らも解放してくれる。食事にしても買い物にしても一人にさせてくれ。気を取り直して数百メートルほど進む。すぐに、人が集まった。どうしようもなくて笑った。

諦めて開き直ることもあった。ルワンダの村の市場でパイナップルを買った。おばちゃんが一口大にカットして袋に詰めてくれる。邪魔にならない所に座った。そんな私を囲むようにして人が集まってくる。気にせず、ひたすらパイナップルを貪る。むしろ「俺の食べっぷりをこの目に焼き付けろ」という気概だった。初めて日本にやってきたパンダのようだった。この人だかりに隣で商売をするおばちゃんが怒っていた。アフリカのプロですらイラつくのだから、アマチュアの私が取り乱すのも仕方ない。これまでの醜態を慰める。この状況がおかしすぎてカメラを取り出す。写真を撮った。すると、どこからともなく手が伸びてきた。「金払え」と催促される。ふざけんな、お前らこそ見学料払え。

アフリカは人と人の距離が近かった。そんな旅が楽しかった。

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プロフィール



周藤 卓也(しゅうとう たくや)
旅人・写真家・ライター。1983年 福岡県生まれ。
2005年より自転車世界一周に挑戦、
2016年に達成。
GIGAZINE等に寄稿するライター業、
講演等を行いながら、
自転車旅行者向けの安宿を立上げるため準備中。

詳細なプロフィールを見る

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