「パット・ティルマン」というアメリカの正義
アメリカ同時多発テロ事件の8ヶ月後、2002年5月、彼はそれまで1年あたり51万2000ドルの契約から3年間で360万ドル以上のオファーを受けていたがアメリカ陸軍に入隊することを決意した
パット・ティルマン-Wikipedia
何かと批判の矢面に立つアメリカだけど、安定した生活を捨て「正義」と向き合った人を忘れたくは無い。NFLの選手だった彼は、アフガニスタンで命を落としている。
「戦争反対」は正義ではない。唱えているだけで、気持ちよくなれる魔法。「独裁者も戦争も嫌い」と批判しているだけでいいのだもの。今後、シリアでも同じことが繰り返される。化学兵器は見つからなかったが、独裁者を追放したイラク戦争は意義があるものだったと自分は信じている。
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憲法9条改正を語ったときに「そういう君たちが戦争に行くのだよ」と脅すどしょうも無い老人を真っ先に戦地に送ればいい。カンボジアもルワンダも自分たちも殺してきた認識を持たないと。
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プロフィール
・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載
コメント
周藤さんの自転車の旅を深くリスペクトしています。
イラク戦争(などなど)は、「独裁者追放」の目的ではなく、利権のためです。そもそも、独裁者というイメージを、欧米のマスコミ(そしてアルジャジーラも)は作り上げます。
戦争への大義名分を立ち上げ、人びとを煽ります。そのために、無関係な人たちが血を流します。
「真っ先に戦地に送られるべき」なのは、対話による解決も試みずに、人の命を犠牲にしてまで、金儲けを優先する者たちです。
http://www.amazon.co.jp/dp/1904859011
>>かのたか 様
メッセージありがとうございます。
100年前に生まれなくて良かったとは思っているのですが、100年後だったら世界はどうなっていたでしょうか。独裁はなくなっていたでしょうか。
侵攻されたくなければ「独裁者追放」という大義を失わせるために、民主化という方法もあったはずです。カダフィやフセインはどうして、それができなかったのでしょうか。対話による解決が一番ですが、そうはならない世界の現状です。
アメリカを始め資本主義の軍需産業は怖いところがありますね。そこは同意します。国際的に銃や武器を管理できないものかとは思いますが。
返信いただきまして恐縮です。ありがとうございます。
全くそう思うんです。ただ、そう判断する材料が、メディアにより相当な程度歪められてしまっていると思います。
たとえば「民主化」という言葉ですが、これは実質、米国流の、多国籍企業が支配する市場経済をムリヤリに導入させる、ということを意味しているようです。日本が「民営化」という聞こえのよい言葉で、格差社会を生んでしまったことに通じます。
また、カダフィが専制的だったことは確かですが、それがどの程度のものだったかということです。
私は、イラクの大量破壊兵器同様に、武力介入の口実として拡大して広められたものと思っていますが、カダフィのリビアが、実は非常な高福祉社会だったというのは、彼が殺されてから知りました。
シリアにしろ、市民への虐殺が政府側の仕業であるよう見せかけられている、という疑いがありますが、欧米系の多くのメディアは報じません。これは歴史が繰り返してきた、マッチポンプ式の出来事です。
私はアラブについて無知なのですが、下記のような本はとても参考になりました。
堤未果「政府は必ず嘘をつく」
http://www.amazon.co.jp/dp/4047315702
重信メイ「「アラブの春」の真実」
http://www.amazon.co.jp/dp/4041103290
大変失礼いたしました。
自転車の旅、今後も応援しております。すばらしく、また羨ましいです^^
>>かのたか 様
どうも、コメントありがとうございます。よくわからないのですが、承認性になってました。
カダフィにしろ、アサドにしろ、フセインにしろ独裁者であった。そこを付けこまれたら、味方は出てきませんよ。
http://www.magazine9.jp/other/libya/index.php
左の人ですら、カダフィに対してはこういう意見も出ています。「独裁止めてください」と言える国際社会にはならないのですかね。
マラウイのムタリカ前大統領は悪政で援助が凍結し国内を混乱させました。ですが病死で新しい大統領に代わって、政府専用機の売却などを進め、マラウイは変わっているようです。やはり、公正な選挙なき独裁は、憎むべき対象ではないでしょうか。結果も出していないのに、10年20年も政権を担うなんて、自分の感覚からは理解できません。
冷戦時の身勝手さからアメリカの行いを責める見方も分かります。ただ陰謀論の前に、自分は独裁への嫌悪感が強いですね。内戦が起きた場合に、国際社会が審判して政府側、反政府側で裁判でもできたらいいのですが。
コメントをありがとうございました。また、マガジン9の記事ご紹介もありがとうございます。とても参考になります。
そうですね。その「付け込まれる」という事態が発生しているのだと思います。
イラク戦の前に、米国民の開戦気分を煽るために、マスコミや広告代理店を使ってさまざまな陰謀が行われたことが知られています。すると、「陰謀論」という言葉が何を意味するのか分からなくなってきます。
戦争を吹っかけて荒廃した土地に、多国籍企業が乗り込んでインフラなど大きなシステムを牛耳る。戦争を吹っかけた側のタカ派の政治家が、そうした企業の経営陣に名を連ねている。これが偶然だと私には思えませんし、「陰謀論」と呼ぶ気にもなれません。
「民主化」と「民営化」の共通性でいえば、たとえば日本でも水道の民営化が、麻生氏や橋下徹氏により言われていますが、ボリビアでは大きな暴動が起こって死者も出し、民営化をやめさせたそうですね。
ご参考までに、町山智浩さんのラジオ番組の書き起こしです(2008年)。
http://machiokoshi666.blog.fc2.com/blog-entry-24.html#tcont2
こうした目的で、戦争を吹っかけるのと、TPPなど自由貿易や国際法、行政を通して行うのと、根本的には同じであるように思えます。もちろん、血が流れることが大きな違いですが、戦争に寄らずとも、自殺者や餓死者、生活貧困者の増加、というかたちで、「血が流れ」ます。
まとめますと、独裁に対する嫌悪感は私も同じですが、場合により(国により)、かなりの程度メディアなどによる脚色があり、それは「陰謀論」と呼べるものではない。
そして、その強調された「独裁」が、戦争という「金儲け」に対する大義名分として使われている、というのが現状の私の感じかたです。
そうですね、おっしゃる通り、そうした国際裁判のようなものがあればと思います。が、「国際〜」というような言葉は多くの場合「欧米中心」を意味するので、その裁判がはたして公平性を保てるかと考えると、大きな疑問を抱いてしまうのが事実です。
繰り返しますが私はアラブについて無知で、こうしたことも311後に知り始めたのですが、遡れば十字軍の時代から、同じことが行われていたのかなぁという気がしています。どうか、人の血が流れない世になればと願います。
お付き合いくださって、ありがとうございました。
>>かのたか 様
丁寧なコメントありがとうございます。ただ野次を投げるだけではなく、こういった議論とならないと、何も産まれないですよね。
かのたか様のコメントではフセイン、カダフィ、アサドといった「独裁政権はどうすべきだったか?」が見えません。「アメリカが悪い」だけでは、何も解決しないと思うのですが。この独裁に対する対処の仕方次第で、右の人も左の人も納得いく答えが出ませんか?アメリカだって大儀が無くなれば戦争なんてしなかったでしょうし。
こちらこそ、いつもお返事をくださり感謝しております。
全く同感です。異なる考えをもつ人に対して、野次のような言葉を投げつけるだけでは、反目が広がるだけです。目的を見失った行為と言わざるを得ません。
「独裁政権はどうすべきか」という点について、そもそも私は知識不足ですし、はっきりと「こうだ」という考えを持てません。明確なのは、ギリギリまで対話や交渉による解決を目指すべき、という点であり、おそらくこの点は同じお考えかと思います。
独裁が「実際に」どの程度かを知る。その前提が無ければ、その「ギリギリ」を決定することはできません。その程度によって、国際社会の対応も、さまざまに変わりうるだろうと思います。
私がコメントでお伝えしたかったのは、私たちがマスコミで知る「独裁」が、相当に歪められたものらしい、という点です。その前提を鵜呑みにしたままでは、正しい対応も考えられないと思います。それらは上の重信さんや堤さんの本などで、背景を含めかなり明快に解説されています。もちろん一面的な意見と言うこともできますが、腑に落ちる点が多いのではないかと思います。
今、武力を用いて戦争を起こそうとする者は、相手国の独裁政治をやめさせ、民衆の生活を平和にしたい。そんな動機からでなく、軍産議複合体(これは米国だけではありません)の利益のために動いている。この点については、もはや、あまり疑いをもっていません。
日本においても、韓国や中国に関する報道で、似たことが起きていると思います。
たとえば先日、韓国の日本の水産物輸入禁止措置についてマスコミが大きく取り上げていました。これにより、反韓世論が一層煽られました。ではなぜ以前からの、米国や諸外国の輸入禁止措置については報じないのか。こうした、「言わない」というウソは、世論誘導を目的とした報道だと思えます。
もしよろしければ、上に引用した町山さんの談話についてのお考えをお聞かせください。
>>かのたか 様
独裁者に対する姿勢をお伺いしたのは、「戦争も反対」、「独裁も反対」という方もいらっしゃいますので。独裁というのは時代に合わないでしょう。冷戦が終結して、中南米や東欧は民主化されました。「アラブの春」も、一連の民主化の流れではないでしょうか。サウジのように、米国に認められた独裁もありますが。いずれにしても、カダフィやフセインのような独裁を生み出さない国際秩序が必要でしょう。そのために、国際的な裁判を主張させて頂いたのですが。いっその事全世界に同時中継して、誰もが考えることができたりしたら、少しは世界が変わりそうな気がします。
ボリビアでベクトルは利益を追求し過ぎて、貴重な収益源を失った。原因と結果が結びついています。要するに下手をしたから、舞台から退場されるわけです。ボリビアがIMFに支援も求めた背景はわかりませんが、その責任をボリビア国民が負うことは当然ですし、それに対して不満が起きるから、政権が交代となって社会主義者のモラレスが大統領を務めているわけで、何もかも「アメリカのせい」というのは乱暴ではないでしょうか。イランやキューバでも革命が起きて反米となっているわけですし、背後に何かあったとしても国家は国民のものですよね。エクアドルの左派政権はアメリカとのFTAを破棄しています。
平和と資本主義と軍需産業は交じり合いそうにないので、そこは何とかしたいというのには同意します。
お返事をありがとうございました。
少々あわただしく、遅くなってしまいました(と言うのもヘンですが・・^^;)。
お言葉を拝見して、この先は平行線かもしれないと思いました。
私が申しているのは、周藤さんが前提とされる内容、それ自体を疑う必要があるのでは?ということだからです。
「アラブの春」や東欧革命にしろ、素朴に「民主化された」と言えないものであることが、上記の堤未果さんや重信メイさんの本にも述べられています(もちろん、ネット上にもたくさん情報があるでしょうが)。
「アラブの春」については、真の民衆の声から始まったもの、政権転覆に利用されたものなど、国によってかなり事情が異なると述べられています。
また、堤さんの新刊「(株)貧困大国アメリカ」では、「民主化」後のイラクの現状が綴られています。
もちろん、それらは一面的な意見と言えるかもしれません。が、すべてを「陰謀論」として遠ざけられないことは、ご一読されれば明白ではないかと感じています。
また、ベクテルのようなやり方が「やり過ぎ」といったレベルだとは全く思えません。「ヘタをしたら舞台から退場させられる」。素朴すぎるお考えかと思います。ボリビアの人たちは、民営化によって、あるいは、民営化をやめさせることで、多くの命を失いました。
そして日本のような「茹でガエル」の手法では、国民は立ち上がって「退場」を叫ぶことも、なかなか困難かもしれません。マスコミが伝えませんし、なんとなく「景気が悪いな」と感じるだけだったり。その間に、貧困や超格差、自殺者が増えていきます。
「国家は国民のもの」。これも正直、素朴すぎる捉え方だと感じました。(もちろん、そうあってほしいのですが。)
今、私たちの日本でさえ、政権によるさまざまな問題に対し、デモや抗議行動、集会、署名、国会議員へ直接の訴え、あるいはパブリックコメントの提出などが、団体や活動家などでない、ふつうの市民によって盛んに行われています。それらは、政府や国から無視される場合が少なくありません(残念ながらほとんどそうです)。これをどのようにお考えでしょうか?
「選挙で選んだのは国民だから」。それで説明は尽きるでしょうか? マスコミの存在はどうでしょうか? 選挙の仕組みはどうでしょうか?
お旅のあいだ困難かもしれませんが、もし電子本購読などのご環境があれば、上記の堤さんや重信さんの本など、ご一読いただけたらとても嬉しいです。
くり返しますが、それらが全て正しいと言いたいわけではありません。
が、このような、目にする人が少なくないであろうブログに、このエントリーのようなご意見を述べられる際には、知っておいてしかるべき内容だと思えるのです。
その意味で、こちらにコメントを付けさせていただきました。
それから、正確には「アメリカが悪い」と言っているわけではありません。
これも「陰謀論」とおっしゃるのかもしれませんが、ウォール街デモの主張、「1%」対「99%」の構図であり、その「1%」は、アメリカだけでなく、対立国にも存在することがある、と思っています。日本も、まさにそうです。
国際裁判のご提案については、私もいいアイディアだと思います。ただ、「真の」公平性が担保されるなら、という限定付きであって、それはなかなか難しそうだと申したまでです。
ウユニ塩原、私も行ってみたいです。
すばらしい環境にいる方と、いったい何のハナシをしているのかな、と思ってしまいました^^;
旅のつづきをお楽しみください。
これからも、ブログを拝見させていただきます。
ありがとうございました。
>>かのたか様
どうも、コメントありがとうございます。考える幅が増えるのはいいことですね。
アメリカは通信の傍受を行っていたらしく、それこそ陰謀論の世界は実際に行われたようですね。アフガンの戦争もタリバンは去ったものの、それ以降の政府が民主主義家と言われたら疑問にも感じています。カルザイ大統領も長いですしね。故に特にリビアの今後には注目していきたい所です。
ベクトルに関してIMFに借金をしたのはボリビアですし、すべての責任はボリビア人が負うべきではないでしょうか。民営化反対に対して死者が出るのも当然です。それにケチをつけるのであれば、あなたが基金でも作って融資したら良かったでしょう。それこそベクトルが全て悪いのであれば、大切な利権を失う理由はないはずですが、どうして民営化は上手くいかなかったのでしょうか?
少数意見が無視されるのは、山本太郎議員なんて人もいるわけですし、もう相手にされるとかではなく、相手にしたくないというか。冗談はさておき、政策に関する国民の直接投票はみてみたいですよね。あれあれあれ、消費税増税?って言った感じですし。国家が国民のものでなければ誰のものでしょう。こうして議論を重ねているのも、国家につながることですし、不都合なことが起きた時に、変化を起こすのも私達だと思います。ボリビアはそうでしたしね。
かのたか様は、あれも悪いこれも悪いというのが多すぎませんか。国際裁判における真の正当性とは何でしょう。それが解決できる方法は提示しないのですか?私が考えないといけないのですか?少なくとも独裁者を世界に晒しあげる機会があれば、あなたが嫌う戦争にはならないでしょう。
誰も死ぬことのない世界が理想ですが、現実は誰かが死ぬ世界で私たちは生きています。軍需複合体が悪いとしても、北朝鮮に侵攻して金王朝崩壊させるのであれば、やはり自分は支持するでしょうね。あなたは戦争も独裁も反対してそうですが、やはりそういう姿勢になるなのでしょうか?
あなたの望んだ通りにシリアでは対話という形で落ち着いてますが、民主化を望んだ国民の絶望に関してはどうお考えでしょうか?
堤さんの本は読んだことがあるのですが、重信さんはあの人の娘さんということで抵抗があります。