【近況】ハラレとソフトクリーム | 自転車世界一周チャリダーマン

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2012.02.14

カテゴリ : 近況

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【近況】ハラレとソフトクリーム

 

ハラレにてテントに滞在中。標高1500mを超えるから夜は冷える。だけど着込むのがメンドクサイ。少しひんやりしながら朝を迎える。自転車パーツを買いに郊外のモールにあるサイクルショップに出かけた。そこはすべてが高かった。無印のブレーキシューが1ペア10ドル。チューブも10ドル。唯一欲しいと思ったのは自分と同じ「サーリーのロングホールトラッカーの完成車」で1500ドルだった。でも必要ない。街中にはしなびたマウンテンバイクに乗っている人もいるから、安いパーツがあるだろうと市の中心部まで出かけた。モールばかりでなかなかみつからなかったけれど、とある区画まで来ると中国、インドから流れてくる商品ばかりの商店街があった。モールやスーパーの日用品は高すぎて手が出せない。ここで手に入れたチューブやブレーキシューはインド製だった。いつもだったら中国製なんだけど。そういうことでハラレで雑用中。

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・テント

気付いたら宿にモンベルのテントが張っていた。キッチンには女の人の名前が書かれた食料袋があった。出かけているのか姿はない。でも、ドキドキしながら会えるのを待っていた。インターネットと買物に出かけて帰ったら、宿のソファーでゆっくりしていた。「日本人の方ですよね」彼らに話しかけた。彼ら・・・・・そうカップルだった。テントは自分も使ったことのあるステラリッジⅡ型、マラウイで会った日本人ライダーも一人で同じテントを使っていた。まさか二人で使っているとは思わなかった。彼らのテントより一回り大きいテントを一人で使っていて悲しくなった。

・チャリダーさん

ブログにコメントをくれたハラレで沈没しているチャリダーさんに会いにいった。その人のいる宿へ「初めてだけどアフリカを自転車で旅してみたくなったぶっ飛んだ20代前半の男性チャリダー」を想像して向かった。でも走りながら女の人だったらいいなと思った。チャリダーネットワークにより「女の子チャリダーがケープタウンから北上中」という情報があったからだ。加えてブログのコメントがイマイチだった。男だったら、最初にメールを送って泊まっている場所や、「午前中は宿でぶらぶらしていて、午後には外に出かけていることが多い」と自分の行動予定を伝えておく。そうすることで会える確率を一つでも上げる。そんな事を考えながら宿についた。宿に入ると小柄で可愛らしい日本人の女の人が歩いてきて目があった。それでも「ここに滞在している日本人の自転車旅行者を知りませんか」と聞くつもりだった。その前に彼女が口を開いた。「チャリダーさんですよね?自分がハラレで沈没しているチャリダーです」意外だった。

・ソフトクリーム

「チャリで初めて北海道に行ったら楽しくて、でも次の神戸はイマイチだったから、そしたら海外はどうかなと」そんな理由で海外出てきたらしい。「パンク修理に一時間もかかってしまって」という初心者チャリダーに「自分もそうだったよ」と重ねて思い返す。そんな彼女の自転車を見ていたらタイヤを逆に履いていた。タイヤの側面には矢印があって、タイヤのパターンと進行方法はあわせたほうがいい。そのことを伝えたら「そんな事は知らなかった」と交換の作業に入った。自分も最初は知らなかったけど。タイヤの交換の途中でチューブも交換しないといけなくなった。予備のチューブを取り出す彼女に「この英式バルブってそのポンプだと空気入らないじゃない」というと驚いて「予備のチューブがないと困る」ということで街へ繰り出した。誰かと話しながら歩くのっていい。それが女の人ならなお更だ。米式の予備のチューブと英式対応のポンプホースを手に入れる。あと鍵穴をふさぐキーホールブロッカーをお勧めした。「ソフトクリームが美味しい」ということで二人で食べた。予定を放り出してのんびりしていた。だって彼女は明日出発する。同じルートだったら良かったのに。

心配だからと予備のチューブが4本になったり、「日本に忘れてしまった」とタイヤを外すレバーを持っていなかったり、少し頼りなくみえるけど、「テントを張るときは村の人に頼んで」とあっけらかんとしていて、アフリカに飲まれそうでもなく心配はいらないかなと感じた。アフリカをチャリで旅する人はそうでないと。

・風邪には気をつけて

そういうことで今年一番のドキドキだった。こういうことを繰り返してマトモに近づけたらいいのだけど。そしていつしか、ペアランできたらいいのだけれど。別れ際に「風邪には気をつけて下さい」と言われてハッとした。ブログを読んでくれているんだと、ちょっと恥ずかしくなる。ケープタウンから走ってきた彼女に刺激を受けた。自分も走らないと。

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プロフィール

・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載

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この記事へのコメント (13件)

コメント

  • Orange より:

    先日は本当にお世話になりました!
    おかげさまで、道端で泣き出す!なんてことにはならない予定だったんですが…
    後輪のフレームに亀裂が入って、さぁどうしましょう?ってところです(笑)

    でも、ま、なんとかなるでしょう!

    もうそろそろザンビアに向けて出発ですかね?
    いい出会いがたくさんありますように!

    またお邪魔します!!

  • shuutak より:

    >>Orange 様

    どーも、先日はお世話になりました。後輪に亀裂?フレームに亀裂?あんな素敵な自転車はみたことないのに、状態が気になるところです。こちらもタイヤ問題に頭を抱えています。

    気が付けばのんびりハラレ。あれ以来、一日一度はソフトクリームを食べています。www。金曜日には出発したいです。これからも安全運転で走ってください。

  • K より:

    はじめてコメントいたします。
    ザンビアからいつも興味深く読ませていただいております。
    ザンビアにいらっしゃると、以下のような自転車が調達できますよ。
    http://www.zambikes.com/

  • shuutak より:

    どうも、ザンバイク自体は面白い試みですね。
    ただ日本の取り扱いをみると「ザンビアは貧困国」というのを利用している気がして違和感を感じます。アフリカに居ると貧困と幸せは量れません。貧しいから買うのではなく、いい商品だから買うのではないでしょうか。日本の人たちはザンビアに貧困であって欲しいと願っているようです。

  • K より:

     コメントどうもありがとうございます。
     Zambikesには、ネーミングのセンス(笑)と、ここ2年ほどで自転車に乗るザンビア人が(ルサカだけでなく多分地方でも)結構増えたことから、初めて見た時「おっ」と思ったのですが、値段は地元の人が買うにはちょっと厳しそうです。知人(日本人)も「どうせ売るならザンビアの近隣国に輸出できるくらいの価格的競争力を目指すべき」と言っていました。ともあれ、Orangeさんの自転車のフレームにヒビ、とのことでしたので、ご参考までにご紹介申し上げた次第です。
     なお、自転車とは関係ありませんが、 Zambeef という地元の大手食肉会社があります。ステーキが美味しく、こちらはフェアトレードとかとは関係なしにおススメできます。

  • shuutak より:

    どうも、すみません。ザンバイクは日本での報道にカリカリしていました。ザンビアは「最貧国」らしいですよ。納得いきません。
    ところでザンビア人は自転車乗っていなかったんですか。タンザニア人とかは日本の中古自転車をブイブイ言わせてました。ザンバイクはザンビア製なのですかね。だとしたら中国製、インド製との価格競争は大変そうです。
    ザンビーフこそフェアトレード関係なくビジネスのチャンスがありませんか。オージービーフみたいに。(笑

  • K より:

     高騰する銅(ザンビアの主要輸出品)の国際価格に引っ張られてか、近年、ザンビアはいい感じで経済成長を続け、世界銀行の定義で言う「低所得国」を卒業するかしないかのところまでは来ているそうですが、もう銅の価格はピークを過ぎてしまったようで、完全な卒業はちょっと微妙です。なので、カテゴリー的には「最貧国」で一応あっているのでは、と思います。ルサカにいると「そうか?」と思いますが、貧富の格差は都市部と地方部とで特に大きいのだそうです。
     ザンビアにも日本の中古自転車は入っているようですが、自転車に乗っている人が目立つようになったのは、一昨年くらいからだったと思います。その前は、途上国でありがちな自転車やバイクの大群(?)は全くなく、道行く人は自動車(自家用車、乗合バス)か徒歩で移動、という感じでした(「大群」は今もありませんが)。もしかしたら、これも貧富の差が大きいことの現れかも知れません。
     Zambeefについては、日本で輸入する際に必要な何かの検査をしていない(できない?)ので日本へは輸出できない、と聞いたような気がします(仮に出来たとして、オージービーフに対抗できるかどうかわかりませんが)。美味しいのに、残念…。でも周辺の国には輸出しているかもしれません。

  • I より:

    こんばんは。上記Kさんの元同僚です。Kさんから教えてもらってブログ拝見しています。「日本の人たちはザンビアに貧困であってほしいと願っているよう」というコメントに思わず「おお!」と頷いてしまいました。そうかもしれません。まだザンビアにいらっしゃるのですか?I@ルサカ

  • shuutak より:

    >>Kさん

    南ア資本のスーパーマーケット「ショップライト」のあるマザブカです。3Gが飛んでいます。やっぱ今までみてきた「最貧国」とは格が違いますよ。スーパーの商品もマラウイやジンバブエよりも安いですね。シンバのポテトチップスとか、カドバリーのチョコレートとか。お菓子ばかりですが。貧富の差は感じますが、だからこそ富の再分配が必要でしょうね。力はあるんですから。
    オーストラリアの牛は地面から生えてくるかもと疑ってもいいくらい自然にいますからね。ザンビーフはいったいどこに。ただザンビアの牛肉は安い気がしますから確り食べて起きます。一握のシマとともに。

  • shuutak より:

    >>Iさん

    コメントありがとうございます。ルサカを出てリビングストンを目指しています。「アフリカが貧しい」のは援助はされる方でなく援助する方にとって都合がいいのではと疑問に思います。貧しさって自然に存在するわけではありません。「働かない」「何もしない」の積み重ねです。水道のない宿で濁った水のバケツをシャワーに出す。その後に土砂降りの雨。屋根からは垂れ流しの綺麗な雨水。タンザニアでしたが、どうしてこうなるのでしょう。

  • I より:

    援助業界という言葉があるくらいですから、貧困国の支援もいわばビジネスでしょう。この業界で生活している企業があり、コンサルタントがおり、専門家がおり。私もその業界に10年おりましたが。

    マザブカでデモが発生しているようです。どうか注意してください。次回ルサカを通られるときには一度お会いしたいですね(次回がいつかはわかりませんが)!では残りの旅を楽しんでください。

  • K より:

     GIGAZINE の記事、拝見いたしました。援助業界(?)に片足を突っ込んで約3年になりますが、記事には同意できるところも、できないところもあり(しない善よりする偽善でしょ? いや、そもそもそれって善? ビジネスじゃなくボランティアだとサスティナビリティは無くね? でもあの売り方はちょっとヤラシイ?…)、あらためて援助について考えさせられました。
     もう、リビングストンには無事到着された事と思います(ルサカ~リビングストンも、やはり他の最貧国と比べると「別格」という感じだったでしょうか?)。私も滝を横目に見ながらビクトリアフォールズ橋(名橋です!)を自転車で渡ってみたいです…。

  • shuutak より:

    kさん、iさん。

    リビングストンーンより。

    考えることはいいことではありませんか。こういう意見もあっていいでしょう。ザンビアは最貧国のなかでは、トップレベルですね。またまとめさせてください。

    勢いばかりでまとまってない記事ですが、一つの意見として考える人がふえてくれるといいですね。また、呟いていくのでコメントをいただけるとたのしいです。