闇両替のない固定相場の人民元
元は不当に安い。
固定相場の国で、通貨価値が実態より低いならば、闇両替が発生する。ウズベキスタンは良い例であって、いつも貴金属店や電気店と闇で両替していた。だが、同じ固定相場なのに中国には闇両替がない。それは正規の為替レートが安いという事で、元の安さはコカコーラ330ml缶が2元(約30円)が象徴している。これ程安い国は無い。元の通貨価値は実態経済を反映していない。
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輸出を支える為に固定相場が許されるのかは分からない。だからこそ、元の切り上げ要求は強い。
この元の問題は、日本にとっても他人事じゃない。元の価値が高くなれば中国の購買力は増す。
給料1000元 欲しい物が300元だと残りが700元(4500円、1元=15円)
給料1000元 欲しい物が150元だと残りが850元(4500円、1元=30円)
世界一の工場が、世界一の市場に成ってしまう。それは隣接する日本にとって大きなチャンスだ。逆に中国からの輸出が厳しくなると、脱メイドインチャイナとなって、自国回帰となるのではないか。それとも別の国で工場を探すか。こう考えていくと、非常に面白い。元の扱い一つに依って世界は激動を迎えるのだから。
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プロフィール
・周藤 卓也(しゅうとう たくや)
1983年 福岡県生まれ。
150カ国と13万1214.54kmの自転車世界一周を達成。
次なる夢は福岡でゲストハウスの開業。
WEBライターとしてGIGAZINEで連載